まいど、いまにしです。
4月25日投開票で衆院北海道2区、参院長野選挙区の補欠選挙、参院広島選挙区の
再選挙そして、名古屋市長選の投開票が行われる。
その前に、あまり注目されないが、興味深いのが、鹿児島県の南大隅町町長選挙だ。
前の町議会議員の水谷俊一氏
元町総務課長の石畑博氏
元衆議院議員秘書の田中慧氏
の3人が立候補している。
その中で、当選すれば
30万円の商品券を町民全員に配ります
と公約しているのが、田中氏だ。
「このハゲ!」と恫喝して議員辞職に追い込まれた、豊田真由子元衆院議員や
セクハラで問題になった、国場幸之助衆院議員の秘書だったという田中氏。
30万円商品券の原資はなんと、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致、
つまり「核のゴミ」の墓場の文献調査に応じ、国からもたらされる、
20億円を町民に「ばらまく」というのだ。
おまけに、田中氏の背後には「核のゴミ」フィクサーともされる、
原幸一氏の姿が見え隠れする。
2013年に原氏のことを一度、記事にした。
原氏が、南大隅町の現職、森田町長を議員会館などに引き回して、
高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致をしていたのは、TBSなども
大きく報じ、知られるところだ。
南大隅町では「南大隅町放射性物質等受入拒否及び原子力関連施設の立地拒否に関する条例」
が制定され、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の誘致は難しい。
だが、文献調査は条例にはかからないというのが、国の見解だそうだ。
田中氏は自身のホームページで
「文献調査で受けとれる20億円の交付金を、誰の目にも公平に、平等に使う。
20億円を今の人口で割れば、ちょうど一人当たり30万円なんです。
これを平等に皆さんに分配します」
と「核のゴミ」で国民の税金からカネをもらって、豪快に配ると記している。
写真は鹿児島県指宿市の原氏の豪邸を2013年に撮影したものだ。
原氏は、東京の成城にも邸宅を所有。フィクサーというのは実に儲かるものだなと
思ってしまう。
原氏の会社、オリエンタル商事はなぜか、田中氏の選挙事務所の住所で運転手の
求人募集をかけている。実に不思議なことと感じる。
森田氏の「後継」とされるのが、石畑氏。原氏と昵懇だった、森田氏のすべて知る男でもある。
「東京で、森田氏にメシをごちそうしてやったのは事実」
と2013年、私の取材に原氏は豪語し、フィクサーかと聞くと
ニヤリとしていた。
水谷氏は最終処分場には、慎重な姿勢だという。
昨年11月の愛知県岡崎市長選では、中根康浩市長が新型コロナウイルス対策で田中氏は5万円の6倍、30万円の商品券で町長の座を射止めることが
「全市民への一律5万円給付」を看板公約に掲げて当選。しかし財源不足で
実現しなかった。
兵庫県丹波市の林時彦市長も、5万円と公約したがこちらも断念。
できるのだろうか?
投開票は4月18日だ。
注目したい。
(メルマガ配信では、4月11日と打ち間違えました。申し訳ありません)