まいど、いまにしです。

6月25日、 自民党の若手議員らの勉強会、文化芸術懇話会で作家の百田尚樹氏が、
沖縄の新聞社2社について
「つぶさないといけない」
などと、報道機関を批判した問題。
自民党は、勉強会を主催した、木原稔青年局長の更迭を決めた。

「沖縄の二つの新聞社は絶対につぶさなあかん」
と勉強会で述べた、百田氏。その後、沖縄タイムズの取材に
<「沖縄の新聞をしっかりと読んだことはないが、ネットで読むと、
私と歴史認識が違う。全体の記事の印象から私が嫌いな新聞だ」>
と語っている百田氏。
しっかりと読んでいない、沖縄の新聞について
「つぶせ」
という。百田氏は、作家であり、故やしきたかじん氏について、
妻のさくらさんの視点から描いた「殉愛」をノンフィクションだとしている。
しっかりと読んでいない、十分理解していない
新聞をつぶせという。

とても、作家の発言だとは思えない。

また、朝日新聞の報道では、
<「私が本当につぶれてほしいと思っているのは、朝日新聞と毎日新聞と東京新聞です」
ともツイートした。これについては「僕なりのギャグです。ギャーギャー
悪口書かれてきらいやから」>
と批判を許さない姿勢を見せている。
これもおかしな話だ。メディアで仕事をしていれば、その記事、作品、
賛否があって当然である。
悪口書かれているから、つぶれてほしい。
こんな論が通じるわけがない。
ギャグ、例え話でも、言っていいこと、ダメなことがある。

時事通信の報道では
<百田氏は「非公開の会合で、雑談の中で飛び出したこと。
内輪の席でしゃべったことを取り出して大騒ぎするのは
卑劣で汚いやり方だ」と報道各社を批判>
とある。
勉強会は、冒頭、マスコミに公開されている。
内輪の会合、居酒屋の飲み会ではない。

当初、参加した自民党の議員は、百田氏のこのような発言について
触れていなかった。だが、発言内容が発覚すると、
「(沖縄の新聞は)左翼勢力に乗っ取られてしまっている」(長尾敬衆院議員)
「マスコミを懲らしめるには広告料収入がなくなるのが一番だ」(大西英男衆院議員)
などと述べたことがわかり、厳重注意とされた。
百田氏といっしょになって、沖縄、マスコミ叩きに励んでいるのだ。

自民党のある若手議員はこう言った。
「安保法制を国会で通そうとしている、安倍首相。どうしても、発言が過激になる。
そうすることが、安倍首相への忠誠心であり、気に入られる
勘違いしている人がけっこういる。過剰に大げさに発言したり、
自衛官と飲みに行って今すぐにでも、中国と戦わんばかりに言う人もいます。
安倍首相にそんな思いはなくとも、まわりは敏感に反応してしまいます。
過激にいえば、手柄だという風潮すらある。
それが、今回の問題で表面化してしまった。安保法制の成立とは別にして、
もっと冷静にならなければいけません」