まいど、いまにしです。

今週、ある窃盗事件の法廷が近畿地方のとある支部で開かれた。
ちょっと、ニュースにもなったこの事件。
グレーチング と呼ばれる、側溝のふたを盗み、売っていたという事件。
坊主頭の男性の被告は泣きじゃくりながら、罪を認めた。

葛城支部a


そこで、被告弁護士は、情状立証のため被告人の内妻を証言台に立たせた。

法廷は、その瞬間、時間がとまったように、凍りついた
内妻の長い髪は金髪に染められ、真っ白のロングコートに、化粧もバッチリ決めて、ヒールが20cm以上もある黒のサンダル。そして、膝上20cmを超すような、超ミニスカートで目のやり場に困るようなスタイル。
情状で登場する証人というのは、とにかく
被告人の「反省」を訴え、その「更生」を支え、協力を法廷で訴えるのが大きな役割。
私もこれまで数え切れないほど法廷を見てきたが、たいていは、質素な恰好だ。
もちろん、決まった服装などはない、自由ではあるが、
ここまでド派手な情状証人、見たのは、はじめて。
法廷で写真が許可されるなら、撮って、公開したいほどやった。

弁護士の質問に
「彼はいいところもある。けど、悪いところもある。本当のことを言わない、見栄っ張り」
「私は同居してもいいが、連れ子が反対している」
などと証言。
ホンマに情状?
大丈夫かいな?
っていう感じがしたわ。

被告人は、
「拘束されて、つらい」
と泣き、
「はじめて側溝を盗んだ時はふるえが止まらなかった」
と情状を訴えた。

だが、裁判長はなかなか厳しく
「一晩で盗んだ側溝7枚、重さは200kgくらいあったんでしょう」
と問うと
「いや、180kgくらい…」
と反論すると
「あなた、いずれにしても、こんな重いものを1人で盗んで運んだのでしょう。そんな力があれば、仕事を探すことできなかったの」
その通りである。